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    訓諭

 法華講々員一般

 這般、法華講に於ては全国連合会の発足を見、弥々一致団結以て仏祖の遺命成満を期して着々とその実を挙げつつあるは、まことに近来の慶事と謂うべし。

 つらつら惟みるに下種本仏の利生漸く閻浮を光被せん機運の洋溢する方今を迎え得しは、是れ後五百歳中広宣流布の金言を体し、地湧の眷属たる自覚のもと打って一丸、克く折伏逆化に邁進する創価学会の出現に依るところと謂うべきなり。

 夫れ創価学会々員捨身弘法の熱誠たるや、宗門の古今に全くその類ひを絶せる熾烈さにして、今や三百四十有余万世帯に達する会員は、会長統率により一糸乱れず広布実現の過程に於て必要欠くべからざる多角的な諸活動を展開し、顕著なる実績を累増しつつあり、その行業は
正しく大聖人の御嘉納遊ばさるるところにして、宗門緇素の等しく満腔の敬意を表さずんばあるべからざるところなり。

 若しいささかたりとも、此の清浄無比にして護惜建立の赤誠に燃ゆる一大和合僧団
創価学会に対し実にもあれ不実にもあれ謬見を懐き謗言を恣にする者ありとせば、其籍、宗の内外に在するを問はず、全て是れ広布の浄業を阻礎する大僻見の人罪を無間に開く者と謂ふべし。

 庶幾くは、全国の法華講々員軽挙妄動、宗徒の体面を損するが如きこと無く、宣しく創価学会々員至心の求道精神を会了得解し、亦其を尊崇亀鑑とするに吝かならず、以て歩を一にして仏国土建設に、共にたゆみなき前進を遂げられんことを。

 右訓諭す。

 昭和三十八年七月十五日
                        日蓮正宗管長 細井 日達




 まことに、その行業は正しく大聖人の御嘉納遊ばさるるところ」と云い、「宗門緇素の等しく満腔の敬意を表さずんばあるべからざるところ」と云い、「謬見を懐き謗言を恣にする者は「大僻見の人罪を無間に開く者」と云い、昭和三十八当時の宗門と創価学会との関係を、よく示す文書であることでした。
 

 
ちなみに「訓諭」とは、最も重大にして権威ある、貫首からの全宗門に対する教導、であることでした。



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