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     甦るか創価学会 --- 広宣流布路線への提言 ---

  あとがき

 「
吾が滅後の悪世に 能く是の経を持たん者をば 当に合掌し礼敬して 世尊に供養するが如くすべし」(法華経法師品)
 末法において御本尊を持ち、折伏行をするものは仏の使いであるから、仏の如くこれを敬い遇しなければならない。

 宗門からも、法華講連合会からも 仏のごとく恭敬されるはずの創価学会が 一体何故このようになってしまったか、その経過と解決方法として、日蓮仏法の理想論などを述べてみた。
 本来、六・三十という 宗門より出された三十四ヶ条の質問が どのような誤りであったか、ひとつひとつを日蓮正宗の教義上より、見解や破折を加えるはずであった。

 しかし、考えてみれば何十冊と出た創価学会に関する本は 全部と言ってよいほど、批判の為の批判の本であった。仏の如く敬われるはずの一大教団を、ただ批判し破壊するだけではいかにも惜しい。
 今起りつつある創価学の現実を明確に知ったうえで、建設的な意義がこめられたものでなければならない。はたして、初期の目的が達せられたかどうか、冷汗の思いである。(略)

 ともあれ日蓮大聖人の喜び給う広宣流布のために、今 私達は何をしなげればならないか。迷いが生じた時は原点に還れというが如く、「創価学会」や「池田大作」というのではなく、日蓮大聖人という原点、日本という土台に立って、広宣流布というものを考えてみようではないか。
 壇徒も信徒も 必ずそこに、良き日蓮正宗の信者として やらねばならぬことが生れてくるはずである。

 日蓮正宗の信心が 私達に何を与えてくれるかを問うのではなく、私達が日蓮正宗の信心のために何をなすべきか、それが今問われているのである。
 日蓮大聖人、富木氏にいわく 「
我が門家は夜は眠りを断ち 昼は暇を止めて之を案ぜよ 一生空しく過して万歳悔ゆること勿れ

                                 合掌 著者
   昭和五十五年一月



 甦るか創価学会  --- 広宣流布路線への提言 ---
 昭和55年3月26日 初版発行
 著者 経 悟空
 発行者 株式会社 渓声社
 発行所 株式会社 渓声社
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