御遺命守護資料館


home

 御遺命
 御遺命守護
 資料室
  顕正会
  宗門
  創価学会
  その他
 談話室
 Q&A
 メール
 本館
 更新


       日蓮大聖人の御遺命

    
一、本門戒壇についての日蓮大聖人の御指南


      
 
三大秘法抄の文意(1)

 さて、この三大秘法抄において、本門戒壇がいかなる時いかなる手続をもって、いかなる場所に建てられるべきかという大事が、初めて明示されている。

 すなわち「時」については「
王法仏法に冥じ仏法王法に合して、王臣一同に本門の三大秘密の法を持ちて有徳王・覚徳比丘の其の乃往を末法濁悪の未来に移さん時」と定められ、「手続」については「勅宣並びに御教書を申し下して」と定められ、「場所」については「霊山浄土に似たらん最勝の地」と御教示下されている。

 では大事な御文であるから、一文づつ文意を拝していこう。

 「王法」とは、国家そのもの、あるいは国家に具わる統治主権、国家権力等の意である。したがって「
王法仏法に冥じ、仏法王法に合して」とは、国家が宗教の正邪にめざめ、日蓮大聖人の仏法こそ唯一の成仏の大法・国家安泰の秘法と認識決裁し、これを尊崇守護することである。

 王法と仏法はなぜ冥合すべきなのかといえば、目的が同じだからである。国家の目的は、外敵から国土を防衛し、国民の生命・財産を守り安寧をもたらすところにある。そしてこれを実現する根本の原理・方法が、仏様の説かれた仏法である。ゆえに王法と仏法は、本来相互に生かし生かされる関係にある。
 このことを四十九院申状には「
夫れ仏法は王法の崇尊に依って威を増し、王法は仏法の擁護に依って長久す」と仰せられる。

 では、王法と仏法が冥合する姿とは、具体的にはどのようなものか。それを示されたのが次文である「
王臣一同に本門の三大秘密の法を持ちて、有徳王・覚徳比丘の其の乃往を末法凍寒の未来に移さん時」と。すなわち、日本国の国主たる天皇も、国政を司る大臣も、一同に本門戒壇の大御本尊を信じて南無妙法蓮華経と唱え奉り、この大御本尊を守護するためには身命も惜しまぬという、あたかも有徳王・覚徳比丘の故事のごとき大護法心が、末法濁悪の未来日本国にみなぎつた時、と仰せられる。
 これが戒壇建立の「時」である。大聖人は未来日本国に、かかる姿が必ず事相となることを断言しておられるのである。

 「
勅宣並びに御教書を申し下して」とは、戒壇建立の手続である。「勅宣」とは天皇の詔勅。「御教書」とは当時幕府の令書、今日では閣議の決定・国会の議決がこれに当ろう。すなわち「勅宣・御教書」とは、国家意志の公式表明ということである。
 日本における国家意志の表明は、古来より「勅宣・御教書」の形態を以てなされている。敗戦後の今日においても、憲法改正・法律・政令および条約公布などの重要な国家意志の表明は、内閣の助言と承認により天皇がこれを国事行為として行なつている。これ今日に踏襲されている「勅宣・御教書」といえよう。

 いわんや広宣流布し憲法が改正された暁には、本門戒壇建立は国事中の国事として、国主たる天皇・行政府の大臣の連署により国家意志が表明されることは自明である。

         (  日蓮大聖人の仏法、冨士大石寺顕正会発行、浅井昭衞著、第九章より  )


        戻る   


「 御遺命守護資料館 」サイト運営責任者 櫻川 忠