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「妙信講作戦」
それを立証する一通の機密文書がある。この文書は後年学会に内紛が生じたおりに流出したものであるが、「妙信講作戦」と標題が付けられている。
この文書によれば、妙信講作戦の始動は昭和四十七年三月、すなわち宗務院回答の時期と一致している。この作戦は妙信講の壊滅を目的としている。
二年前、池田は細井管長に「国立戒壇を主張する浅井を抑えよ」と指示したが、いかにも頼りない。そこで池田自身が乗り出したというわけである。
この作戦の 「総指揮」は「池田」と記されている。補佐には学会ナンバー2の北条浩副会長と、弁護士で謀略担当の山崎正友。以下部署別に担当者が決められているが、「教義論争」と「宗門対策」の担当メンバーに、阿部教学部長が宗門僧侶としてただ一人、学会首脳幹部と肩を並べて組み込まれている。
「教義論争」とは、国立戒壇否定の論陣を張ることを目的としている。その後、阿部教学部長が御遺命破壊の悪書たる「国立戒壇論の誤りについて」と「本門事の戒壇の本義」をものしたのは、池田のこの「総指揮」に従ったのである。
「宗門対策」にも阿部教学部長は池田・山崎と共に当っている。対策の対象になつている「猊下(法主)」とは、細井管長に対する工作を意味している。すでにこのとき、阿部教学部長は池田の意を受けて、妙信講の諌暁にフラつく細井管長を監視し、働きかける立場になつていた。
貫主に仕えるごとく装(よそお)って、内実は池田に通じていたのだ。「大姦(たいかん)は忠に似たり」とはこれである。
ちなみにこの「妙信講作戦」には、現在も行われている学会の卑劣な謀略の手口が克明である。
「ビラ・チラシ」とは、デマを書きつらねたビラを撒き散らすこと。「スパイ潜入」とは、擬装(ぎそう)入信させて情報収集すること。「見張・盗聴」はいうまでもない。「分断工作」とは信心不純の者をたぶらかして組織を撹乱(かくらん)すること。熱原の法難のおり、行智が三位房(さんみぼう)・大進坊をたぶらかした手口と同じある。
「マスコミ」とあるのは、広報関係者の抱き込み。今日、顕正会を陥れんと学会が捏造した事件を新聞・テレビ等がいかにも不自然に取り上げているのは、この謀略が奏功しているゆえと思われる。
さらに「警視庁・公安」等とは、公権力への工作である。地方議会に勢力を持つ公明党を使えば警察も動かせる。悪意の情報が注入されれば警察もだまされる。今日しばしば起きている顕正会に対する公権カの不当な介入はこの工作による。
まさに犯罪集団の面目躍如ではないか。御在世の良観・行智にも似たこの卑劣な謀略は、天魔の身に入りし者に共通する特性といえよう。
( 日蓮大聖人の仏法、冨士大石寺顕正会発行、浅井昭衞著、第十章より
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