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奉告式
還御の五日後、顕正会は御遺命守護完結奉告式を奉修した。私は本部会館の御宝前に進み出て、謹んで大聖人様に言上申し上げた。
「大聖人様 --- 。本門戒壇の大御本尊が恐れ多くも誑惑不浄の正本堂に居えられ奉ってより今日まで、実に二十六年の長き歳月が流れました。
しかるところ、鳴呼(ああ)ついに、本年四月五日の午後四時、大御本尊は、清浄にして堅固なる新奉安殿に還御あそばされました」
あまりの不思議、あまりの有難さ、参列の全幹部は感涙をしたたらせ、その鳴咽(おえつ)は場内に満ちた。
まことに、まことに、大聖人様は御遺命破壊の大悪を断じて許し給わず、ゆえに顕正会をして立たしめ諌暁せしめ、諸天をして自界叛逆を起こさしめ、ここに堂々の還御をあそばしたのである。
さらに誑惑不浄の正本堂は、轟音とともに諸天の鉄槌(てっつい)に打ち砕かれ、その姿を完全に地上から消し去つた。
( 日蓮大聖人の仏法、冨士大石寺顕正会発行、浅井昭衞著、第十章より
)
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