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        日蓮正宗妙信講 第十四回総会

 浅井本部長講演
    “たとえ妙信講をつぶすとも
            正義は取り入れて頂きたい”

      ( 仏法は体、世間は影

 きょうは、ふだんお日にかかれぬ地方の方も、多勢お見えになりました。さきほど松本御能師からも、“ここが寂光土だ”とお話しがありました。御本尊を信じ、大聖人様を恋い慕って信心で集る所は、確かに寂光土であります。

 (略)


 自分の一生の運命を大聖人にあずけて悔いなし、よし途中で倒れようと御本尊は最後まで断じてはなさない、この信心が決定した時、始めて成仏が叶うのであります。この時生活が、不思議に守られてくるのであります。
 そして大聖人様の教えは、個人だけの幸福を論ずるものではない。個人がいかに幸せでありたいと願っても、国家が危くなったら自分の幸福はありません。

 しかも仏法によって、国家の興亡・盛衰がある。大聖人様は印度・中国・日本に亘って、歴史の実証を以て御書にくわしく仰せられている。
 あの聖徳太子が始めて統一国家を作って日本が興隆期に向ったのも根本の指導原理は仏法です。その後奈良の七大寺の坊主が堕落して仏法が乱れて来ると、世の中もまた乱れてきています。その時、伝教大師が出て法華経を以て日本の仏教を統一して、桓武天皇の外護を得て比叡山に迹門の戒壇を建てた。「
日本の仏法唯一門なり、王法も二に非ず、法定まり国清めり」の仰せの如く、一国はキチッと治まった。

 だがその後だんだん叡山の仏法に真言の毒が混ってくると、世の中が再び乱れてくる。いわゆる源平の争乱の時代になって来た。承久の乱の時、あの後鳥羽上皇という天皇は実に英遇でありました。いわゆる文式両道に秀でた方だった。だが仏法を誤って邪法の真言と念仏を信じて、結果は天子でありながら北条義時に亡ぼされている。
 大聖人様は此の事実を御覧になり、「
邪法の故」と仰せられている。当時朝庭の持つ権威と云い、あんなにもろく破れる筈はないのです。決して兵力の差ではない。邪法を信ずる敗に福運を失い、味方の団結もなく破れたのです。

 まことに「
仏法は体、世間は影」です。ここに末法に入っては、正しい仏法は大聖人様が身命を賭して立てられた三大秘法以外にはありません。この正法が立たなければ全世界は貪・瞋・痴の三毒ばかり強くなる。その結果、戦争がだんだん大規模になって来て、いかなる国家も個人も巻きこまれるようになってしまうのであります。

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