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   日蓮本仏論者 福重照平の 信・行・学

   
三大秘法抄講義

 (
次に戒壇に就て仰せられる。我が国体の悠久なることと、久遠元初の仏法を談ずる我が宗門に 内外相応するものあること、養正恢弘(ようせいかいこう)の聖謨(せいぼ)と法華経の統一主義 開顕主義が脈脈相通じるものあることは今も昔も変らないが、王仏冥合、王臣一同に三大秘法を信仰し給う段取りは 此を未来に期待する外はない。(
 その時に勅命も下り 総理大臣の諭告も出るであろう。
国立戒壇は成就するとの聖祖の御予言である。それに就て 我等凡夫が無闇と苛立て ジタバタするでない。時節を待てとの御誡めである。

 滋に事の戒法と仰せられるのは 事戒理戒の事戒の意味でない。事戒とは五戒十戒等を身に持つこと、理戒とは煩わしき戒法を身に持たずとも制戒の精神に遡って之を心の上に持つことで、本宗で云う虚空金剛不動戒を持つというのも 理戒の部に入るべきである。
 しかるに 此の戒壇の大御本尊を授持し奉る上に於いて、
事成戒壇建立の暁までは実には この大御本尊は公開されてないのである。今日我等が御宝蔵に出入するのは 内拝を許されてあるに過ぎぬ。だから義に於て此の御本尊授持の者としょうし得べきも、事に就て云えばそれは許されないのである。

 総ては広宣流布の暁を待たねばならぬ。一天広布の時 此の大御本尊は公開さる。その時そこで受戒受持するのを 事の戒法と申すのである。
 日本支那印度世界中の人人がそこに詣でて懺悔滅罪するのみならず、梵天帝釈等の諸天も来下し給うべき旨 記し置かれた。(


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