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     甦るか創価学会 --- 広宣流布路線への提言 ---

 第一部 広宣流布への提言
   日蓮の平和思想(一)
      ● 現代に生きる安国論

 (略)大地震が起るかも知れない今日、日蓮の立正安国論を改めて 世に問う必要はないのだろうか。

 安国論というものは、警世の書であると共に、予測の書でもある。
 仏教医学が病気になったらどうするかというのではなく、病気にならないようにするにはどうするか、という予備医学であるように、あらかじめ起りうることを予想し、それを未然に防ぐ働きをするところに、安国論および宗教家の特異牲がある。

 もし、地震が起るとすれば、死者一万五千を出した安政江戸の大地震、大正十二年の関東大震災、二十数万が一瞬に死んだ広島の原爆の被害よりも、大きいことが予測される。(略)
 起りうるかも知れない日本の憂事。この現状を、安国論の思想と精神にのっとって、警告する必要は全くないのか、聞きたいところである。

 安国論を世に問うとか、現代に蘇らせることは、激しく燃える
憂国の情なくしては出来うるものではない。(略)創価学会には 創価学会を憂うる者があっても、自分達が生れたこの日本を憂うる者が 一人としていないのだろうか。(略)
 日蓮の生存時代、日本という謗法国家は
他国侵遍の難という予言のままに、本来滅びても当り前の国であった。「国亡ぶとも謗法はうすくなりなん」(異体同心事)と 日蓮自身も言っている。

 それが何故 二度の蒙古来襲を 日本はのがれることが出来たのか。佐渡御書にいわく、「
日蓮つよく法華経の敵を青むるによりて 一時に聚(あつま)り起せるなり……斯れ護法の功徳力に由る故なり」の通り、日蓮が迫害法難を覚悟のうえで 謗法国日本を諌暁したからである。(略)

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