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    法律専門家による非法律的俗論の横行 ---「聖教新開」の弁解

     
最低のルールもふみはずし
                    弁護士 小林亮淳

 宮本宅盗聴事件にかんし、故北条前創価学会会長の関与を認定し、同学会の責任をきびしく断罪した東京地裁の判決にたいし、「聖教新聞」が何人かの弁護士を動員して“
判決批判”のキャンペーンをくりひろげている。

 判決批判それ自体は、司法の健全な発展のためにも歓迎こそされ、嫌悪されるべきものではない。しかし、とくに弁護士など法律専門家がこれをおこなうときには、訴訟の構造を正しくふまえ、事実に即した的確なものでなければならない。これは判決批判の最低のルールであろう。

 ところが 「聖教新聞」紙上のキャンペーンは、この最低のルールをふみはずし、いたずらに俗耳にはいりやすいが、なんの根拠もない非法律的俗論のみが横行している。

 そこに登場する議論は、いいかたはさまざまだが、結局ひとつのことをくりかえしているにすぎない。すなわち、判決が故北条氏の本件盗聴への関与をみとめた部分は推理と推論のみによって構成されているので納得できない、というのにつきるのである。-- こうした論議に合理性が認められるのだろうか。

 本件は民事訴訟である。原告宮本氏側は、故北条氏の本件盗聴への関与(要証事実)を主張しこれを
立証する責任を負うが、この点は山崎正友被告の本人尋問の結果によって直接に立証されたのである。
 山崎被告は本件
盗聴の実行責任者であり、これについて故北条氏と接触した唯一の人物。その供述は第一級の証拠価値をもつ。
 要証事実が、もっぱら推理・推論のみで認定され、直接的な立証がされていないかのようにいう議論は、事実に反し、
まやかし以外のなにものでもない

                        句読・改行等、便の為に当サイトにて添加


 聖教新聞紙上の「判決攻撃キャンペーン」に対し、「最低のルールをふみはず」した、いたずらに「俗耳にはいりやすい」、なんの根拠もない「非法律的俗論」であることが、指摘されています。

                          ( 平成十四年一月十五日、櫻川 記 )


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