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非営利組織の経営 ( 原理と実践 )
( Managing The Nonprofit Organization )
[T部] 使命が第一 --- リーダーの役割
1章 --- 使命とは何か
非営利機関は、人と社会の変革を目的としている。したがって、まず取り上げなければならないのは、いかなる使命を非営利機関は果たしうるか、いかなる使命は果たしえないか、そして、その使命をどのように定めるかという問題である。
リ−ダーとしてまっさきになすべきは、よくよく考え抜いて自らのあずかる機関が果たすべき使命を定めることである。
具体的な行動目標を設定すべし
使命の表現は、それに基づいて現実に動けるものでなければならない。そうでなければ、単なるよき意図の表明に終わってしまう。使命の表現は、その機関が現実に何をしようとしているのかに焦点を絞ったものでなければならず、その組織にかかわる一人一人が、目標を達成するために自分が貢献すべきことはこれだ、といえるようなものでなければならない。
非常利機関の管理者がなすべきことは、こうして組織の使命と定めたことを、さらに個別具体化していくことである。しかし使命は永遠であっても、目標の有効期間は短い。個別具体的な使命が達成されたがゆえに、目標が大きく変わってしまうこともある。
最も犯しがちな過ちは、立派な意図をたくさん盛り込んで使命としてしまうことである。使命は簡潔、明瞭でなければならない。新たな任務を取り入れるのであれは、古い任務は脇にのけるか、やめなければならない。それほどたくさんのことができるはずはないのだ。
何かを加えようと思えば、何かを棄てなけれはならない。なし得ることは限られている。そのなかで最も意義あるものは何か、逆にわずかな成果しか期待できないもの、もはやあまり意味をなさないものは何かを考え抜かなければならない。
使命達成に必要な三つの要点
要するに、「何が機会であり、ニーズであるか」を問うことである。次に、「その機会やニーズに自らが合っているか」を検討することである。そして、「しかるべき成果をあげられそうか」、「能力を有しているか」、「自分たちの強みを発揮できそうか」、「本当に信念をもってやれるか」ということを検討すべきである。
したがって、三つのものが必要である。機会、能力、そして信念である。使命の表現は、必ずこの三つを示していなければならない。さもないと、究極的な目標を達成することはできず、目的を果たすこともできず、最終的な成果も得られない。なすベきことをなし遂げるべく組織の人間を動員することもできない。
(上記科段は、便の為に当サイトにて添加)
顕正会の「御遺命守護」に関わる部分のみ、御遺命守護資料館の貴重な資料として抜粋して紹介しました。著作権者からの指摘・要請があれば、相応の対応を検討します。
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