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     非営利組織の経営 原理と実践
  ( Managing The Nonprofit Organization )

[V部]成果をあげるためのマネジメント
--- 成果をどう定義するか、どう評価するか


 2章 --- なすべきでないことと、なすべきこと

 非営利機関には、なすべきでないことと、なすべきことがいくつかある。それらを無視すれば、害が生ずることになり、成果が台無しになることさえある。

 非営利機関は、内向きになりがちである。自分たちは正しいことをしているという自負をもち、その奉ずる大義に全身を捧げているために、組織自体を目的と見てしまう。しかし、それは官僚主義にほかならない。
 最終的な成果として何を求めるかというところからスタートすべきであり、内から外へではなく、外から内へと焦点を合わせるべきである。

 不和や口論は、「個性の衝突」だといわれる。しかし、そのようなことはめったにない。たいていは、組織を改革する必要があるという兆候である。組織が急成長するにつれ、その構造で対応できる域を超えてしまったのかもしれない。つまり、組織内の誰も、自分が何に責任を負っているのかわからなくなってしまっているのである。
 そして、互いの非難が始まる。雑音が大きくなったということは、不調和の表れである。組織の構造と運営の実態とがもはやかみ合わなくなっているのである。それならば、組織の構造を変えるしかない。してはならないこととして、最後に、不作法を許してしまうことがある。

 非常利機関では当然、他の仲間もまた、同じ大義を奉じているものと信じている。それだけに、裏切られたとき、あるいは裏切られたと感じたときの傷つき方はひどい。
 したがって、企業よりも非営利機関においてこそ、おのおのの責任や、互いの関係を明確にすることを重視すべきであり、自分のことをわからせる責任、同僚を教育する責任を重視すべきである。誰もが、権限の委譲をよいことだと認める。しかし、権限の委譲が生産的であるためには、明確なルールがなければならない。

     
基準の設定、適正な配置、そして評価

 組織のなかの人間が、青献し、理解してもらうことについて責任をもてるようにするためには、基準が必要である。基準は具体的でなければならない。
 基準は高く設定すべきである。しだいに基準を上げていくことはできない。低めの基準からスタートしたら、高いレベルに行き着くことは絶対にない

                        上記科段は、便の為に当サイトにて添加

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