顕正会の崩壊は近い


浅井会長の実現不可能な「誇大妄想」を直視しよう!
 

 

      年頭の辞


             広布決戦場の第四年を迎えて

                            冨士大石寺顕正会 会長 淺井昭衞

 昨年は、全顕正会員の大法弘通の熱誠により、ついに二三八万八〇七名までの弘通が成し遂げられた。
 御本仏日蓮大聖人の「日蓮さきがけしたり。和党ども二陣三陣つづきて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にもこへよかし」の大教令、また日興上人の「未だ広宣流布せざる間は、身命を捨てゝ随力弘通を致すべき事」の御遺誡に、一分でも応え奉ることができたかと思えば、ただ有難さが込み上げてくる。

 広宣流布の決戦場たる20年代に突入するや、日本および世界の濁乱のテンポは、なんと早くなってきたことか。それは津波が入江に入って急速に破壊力を増すに似ている。
 具さにこれを見れば――
 20年代の初頭、まず大疫病たる新型コロナウィルスが発生した。この疫病はまたたくまに全世界に拡大し、昨年12月25日現在の感染者数は、世界で6億5千700万人、死者は667万人に達している。だが未だに終息する気配も見せない。
 22年2月には、ロシアがウクライナに侵攻を開始した。ウクライナは米・欧の支援により善戦している。思わぬ苦戦に、ロシアのプーチン大統領は「情況によっては、ためらわずに核兵器を使用する」との恫喝をくり返している。

 また世界はいま、インフレと食糧危機に直面しつつある。インフレは、コロナ対策で各国が大規模な財政出動したことによる。食糧危機は、小麦の主要輸出国であるロシアとウクライナが戦争により輸出不能となったこと。また世界各国が食糧の輸出制限を始めたことによる。食糧自給率36%の日本は、これからどうなるのであろうか。
 さらに日本銀行の「債務超過」が、いよいよ騒がれ始めてきた。日銀が保有する国債の時価評価が簿価を下回わり含み損が発生したのである。11月28日発表の4~9月期決算によると、9月末時点の国債の簿価は545兆5,211億円で、時価は544兆6,462億円。差額の8,749億円だけ含み損が発生したという。日銀の雨宮正佳副総裁は12月2日、参院予算委員会で評価損について質問を受けるに至った。ことほど左様に、日銀の「債務超過」は差し迫った問題になりつつある。

 そして昨年12月、日本は戦後77年で始めてとなる防衛政策の大転換を余儀なくされた。その内容は敵基地攻撃能力の保有や、2023年度から5年間で国防費を現行計画の1・5倍以上の43兆円とすることなどである。
 日本は敗戦以来、アメリカの属国のような立場になり、日米安全保障条約の庇護のもと、ヌクヌクと安逸を貪ってきた。だが今や、アメリカの衰退・中国の台頭という情勢変化により、自主防衛を余儀なくされたのである。
 見よ、日本を取り巻く国際情勢を――。日本はいつのまにか、強力な核兵器を保有する独裁軍事国家の中国・ロシア・北朝鮮に包囲されてしまったではないか。
 北朝鮮は昨年一年間で39回のミサイル発射実験を繰り返している。まもなくアメリカ本土にも到達する戦略核ミサイルと、日本を襲う戦術核ミサイルも完成しよう。
 ロシアも北方領土に基地を築き、虎視眈々と日本を凝視している。
 中国は最大の侵略国家で、まずアジアを統一し、ついには世界に覇を唱えんとしている。

 いま中国はロシア・北朝鮮と連携し、アメリカの覇権を奪わんとしている。やがてアメリカを中心とする自由主義陣営と、中国が主導する専制主義陣営が、激突しよう。これこそ大聖人様が御予言あそばされている「前代未聞の大闘諍」である。
 その発火点が台湾統一である。中国の国家主席・習近平は昨年11月14日、インドネシアのバリ島で、初めて米国のバイデン大統領と対面で会談をした。その席で習近平は「台湾は、中国の核心的利益中の核心である」と述べた。「核心的利益」とは、いかなる犠牲を払ってでも成しとげねばならぬ利益を指す。
 台湾攻略はあるかないかではない、「いつか」ということだけである。もし台湾が中国の手中に陥れば、日本への海上輸送路は封鎖される。石油の9割を中東に依存し、食糧も6割強を海外から輸入している日本はこのとき存立不能となる。
 以上のような国際情勢の緊迫から、戦後始めての「敵基地攻撃」を含む防衛政策の大転換が行われたのである。

 だがこれは、対症療法にすぎない。亡国の真の原因を知らぬゆえである。国亡ぶ根本原因は、仏法に背くことにある。
 日蓮大聖人は身命にも及ぶ大難を耐え忍ばれ、全人類成仏の三大秘法を日本国に留め置き下された。しかるに、日本一同は未だに日蓮大聖人を信ぜず、背き続けている。就中、広宣流布に御奉公すべき正系門家が、天魔その身に入る池田大作の政治野心により、日蓮大聖人の御遺命に背き奉ってしまった。「仏法は体のごとし、世間はかげのごとし、体曲れば影ななめなり」(富木殿御返事)と。「影は体より生ずるもの、法華経をかたきとする人の国は、体にかげの添うがごとくわざわい来たるべし」(十字御書)と。
 このゆえに、いま日本は諸天の厳しき誡めとして、他国侵逼を招かんとしているのである。

 もし諸天の責めならば、いかなる防衛努力も虚しい。ゆえに撰時抄には 「設い五天のつわものをあつめて、鉄囲山を城とせりともかなうべからず。必ず日本国の一切衆生兵難に値うべし」と仰せ下さる。
 この他国の責めが事実となるとき、日本国の人々は大恐怖の中に、「お救い下さるは日蓮大聖人ただ御一人」と始めて知り、撰時抄に仰せのごとく「各々声をつるべて南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経と唱え、掌を合わせて、たすけ給え日蓮の御房・日蓮の御房とさけび候わんずるにや」となるのである。
 すべては大聖人様の大慈大悲と絶大威徳による。

 この広布最終段階の御化導をお手伝いさせて頂ける顕正会は、何と有難い宿縁であろうか。
 大聖人様はお待ちあそばす。
 迎える新しい年、いよいよ顕正会一結して広宣流布を力強く進め、早く三百万を成し遂げて大聖人の御馬前に馳せ参じ、何としても大聖人様に応え奉ろうではないか。

 令和五年 元旦 ( 顕正新聞 令和5年1月5日号 )