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三大秘法抄拝読
「本文」
三国並に一閻浮提の人・懐悔滅罪の戒法のみならず大梵天王・帝釈等も来下して踏み給うべき戒壇なり
「大意」
此の戒壇は印度支那日本及び世界の人が懺悔し、滅罪をなすべき戒法であるばかりでなく、大梵天王・帝釈天等までも来集せられる戒壇である。
「講義」
( 三国並に一閻浮提の人 )
閻浮提とは梵語でありまして、閻浮は樹の名で提は洲のことで、穢樹洲などと訳されます。
仏法に於ては、世界の中心に須弥山があり、その東西南北に世界があり、北を倶虞洲、西を牛貸洲、東を勝身洲、南を閻浮洲といふのであります。
我々の住む此の世界は、南閻浮提でありまして、いま一閻浮提というは、全世界をいふのであります。
大梵天王 --- 此の世界を分けて欲界、色界、無色界として、欲界は地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の住所とし、その天のうちの一分に色界の四禅天と無色界の四天とがあり、その四禅天のうち十八天があつて、初禅天の中に梵衆天・梵輔天・大梵天がありその王を大梵天と申し、裟婆世界を領有し広く善を生ずるところといはれてをります。
帝釈 --- 六欲天のうちとう利天に三十三天あり、その主を釈提桓因と申し訳して帝釈天といふのであります。人界に於て種々の行徳があつたので、此の位に到るといはれます。
本文を通じて拝すれば、本門の戒壇は本仏の常住し給ふ霊場として、全世界の人が来集参詣して懺悔滅罪を祈るところである、と仰せられるのであります。
(句読・改行等、便の為に当サイトにて添加)
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