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創価学会の宮本議長宅電話盗聴事件判決
第二 当事者の主張
三 被告北條承継人らの主張
2 被告山崎が本件電話盗聴を行った動機・目的
(一) 被告山崎は、昭和三四年四月に学会に入会しており本件電話盗聴当時までの経歴は、別紙被告山崎経歴のとおりである。
言論出版妨害問題に際しては、会員の中の法律家という立場から、首脳に意見を述べる機会も多くなり、会内における地位も徐々に高くなりつつあったが、未だ新参者の域を出ないものであった
(二) 右の様な状況下にあった被告出崎は、学会が言論出版妨害問題で揺れているときこそ、学会内における自らの立場を強める絶好の機会であると認識し、そのために本件電話盗聴により人の知らない情報を入手することによって注目されたいと考えて、実行に移した。
本件電話盗聴をすることを学会首脳に話せば、即刻中止を命ぜられることは目に見えているため、個人的にも親しい被告席野、同竹岡を使い、厳重に秘密を守りながら本件電話盗聴を実行した。そして被告鹿野、同竹岡は、本件電話盗聴が被告山崎の右のような独断に基づくものであることを知りながら、被告山崎との個人的関係、共産党に対する反感などからあえて右行為に協力したのである。
(三) 北條は、本件電話盗聴が発覚した昭和四五年七月一一日の夜、初めて、被告山崎から、同被告が本件電話盗聴を行っていたことを告げられたにすぎない。
(句読・改行等、便の為に当サイトにて添加)
この文章は判決文の内で、「被告北條承継人らの主張」として創価学会側の主張が語られている部分です。
ここでは宮本議長宅の盗聴行為は、山崎元顧問弁護士が創価学会の組織内で「自らの立場を強める絶好の機会」であり「情報を入手することによって注目」されたかったからだとして、個人的な動機・犯行であると主張しています。
しかし北條副会長(当時)は、本件電話盗聴が発覚した昭和四五年七月一一日の夜、山崎元顧問弁護士から「本件電話盗聴を行っていたことを告げられた」ことは否定しきれず、創価学会側の主張の文脈において、山崎氏等による盗聴犯罪実行の事実を掌握していたことを認めていることでした。
(
平成十四年二月二日、櫻川 記 )
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