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「正本堂の誑惑を破し懺悔清算を求む」
あとがき
「修羅と悪竜の合戦」
これを最前列で聞いていた池田大作は、たちまち憤怒の形相となった。彼は帰るや、直ちに阿部管長への罵りを始めた。それがまた阿部管長の耳に入る。互いに「夢のごとくに妄語出来して」、これよりいよいよ凄絶そして泥沼のような「修羅と悪竜の合戦」(報恩抄)が始まる。
池田が「ニセ法主」「法滅の法主」「天魔日顕」「極悪日顕」と悪罵すれば、阿部管長も池田の法華講総講頭職剥奪、創価学会破門、さらに池田大作の信徒除名を以て対抗した。
総講頭罷免は平成二年十二月だった。その翌一月には、阿部管長は全国の教師(住職)を本山に召集し、こう述べている。「正本堂を三大秘法抄の戒壇と云い出した一番の元は、池田大作だ。宗門は巻きこまれただけだ」(大日蓮・平成三年二月号)
卑怯にも、御遺命破壊の大罪を、池田ひとりになすりつけたのだ。阿部管長は共犯者ではないか。しかるに己の罪には口を拭い、被害者のような顔をしている。
かと思えば、この三月後の虫払法会では、高座に上ってこう説法する。「本宗信徒一同は、正本堂の世界に冠たる素晴らしい建物を仰ぎつつ、その然るに至った広布の相よりして、日達上人の仰せの如く、三大秘法抄の意義を含む大功徳が存すること、かつ、戒壇の大御本尊まします故に現時における本門事の戒壇であり、……常に参詣し、懺悔滅罪すべきであります」
なんと破廉恥にも、細井管長の訓諭を引いて誑惑の正本堂を讃嘆し、信徒に登山を勧めているではないか。この発言は、正本堂をエサに多くの学会員を宗門に取り込み、登山収入を図らんとの、卑しき心算から出ている。
所詮、自己保身しか眼中にない、卑怯で、無漸で、無愧というのが、阿部管長の本性であった。--- この上は、もう諸天の責めを待つのほかはなかった。
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