冨士大石寺顕正会の基礎知識


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 “二大氷山”の謂いようは、「不安を煽る」ことになりませんか


 “二大氷山”とは、顕正会・浅井会長が氷山に沈んだタイタニックになぞらえて、近年・夙に警告するところの 「首都圏大地震」 と 「国家経済崩壊」のことでありました。
 これに対して、不安を煽るやら「
終末思想」やら「カルト」やらの批判が、また各方面からあることでした。ここではそうした批判に対し、わたしとしてひとつの応えを試みてみましょう。
 まずその所以を、日蓮大聖人の御抄に見てみることとします。

 日蓮大聖人は、立正安国論に 「
世皆正に背き、人悉く悪に帰す。故に善神は国を捨てて相去り、聖人は所を辞して還らず。是れを以て魔来り鬼来り、災起り難起る」と、災難興起の由来を示されています。
 ではさらに、この大聖人の言明の淵源を、しばし探ってみましょう。

 最古層の仏典に属すると云われるダンマパタ(法句経)には、「
多くのものは心に支配され、心を主とし、心よりなる。もしも人が汚れた心をもって語り、またおこなうならば、かれに苦がしたがうことは、あたかも車を引く牛馬の足に車輪がしたがうごとくである」(「インド仏教思想史」 p54、三枝充悳著、第三文明社発行)と述べられています。
 また、「
みずから悪をなして、みずから汚れる」(「同」 p56 )とも言われるのでした。

 さらに、初期大乗仏典のひとつである維摩経の「仏国土品第一」には、「
其の心の浄きに随いて、即ち土も浄かるべし」(「同」 p143 )とする言明がなされます。もちろんこれは、大乗の神髄たる「空観」・「不二の法門」によって理解されるべきであること、云うまでもありません。

 大聖人またこの説を受けて、「
浄名経の中には、諸仏の解脱を衆生の心行に求めば、衆生即菩提なり・生死即涅槃なりと明せり。又衆生の心けがるれば土もけがれ心清ければ土も清しとて、浄土と云ひ穢土と云うも、土に二の隔なし。只我等が心の善悪によると見えたり。衆生と云うも仏と云うも亦此くの如し。迷う時は衆生と名け、悟る時をば仏と名けたり」(一生成仏抄)と、言われます。
 
 こうして、「
人の汚れた心」や「みずから悪をなし」や「衆生の心けがるれば」や「世皆正に背き」や「人悉く悪に帰す」ということを要因として、「かれに苦がしたがう」や「みずから汚れる」や「土もけがれ」や「魔来り鬼来り、災起り難起る」が云われること、仏教思想の種々の階梯に見ることができるのでした。
 同様にして、「
其の心の浄き」や「心清ければ」ということを要因として、「土も浄かるべし」や「土も清し」等と云われること、また見ることができるのでした。
 その最終的な探求の成果は、天台大師の精緻な
一念三千」論に見られるのでしょうが、ここではこれ以上立ち入りません。

 日蓮大聖人はこうして、「
国土乱れん時は、先ず鬼神乱る。鬼神乱るるが故に、万民乱ると。(略) 若し残る所の難、悪法の科に依つて並び起り競い来らば、其の時何んが為んや」 「而るに他方の賊来つて其の国を侵逼し、自界叛逆して其の地を掠領せば、豈驚かざらんや豈騒がざらんや。国を失い家を滅せば何れの所にか世を遁れん」(立正安国論)と、やがて到来する自界叛逆・他国侵逼の亡国に至る「二大災難」を予告して強く・激しく警鐘を乱打し、身の破るるも顧みず・厳として国主を諌暁されたのでした。

 世間の視点からして、これいたずらに「
不安を煽る」と見れば、またその通りでありましょう。カルトと云えば、またそうも見えましょう。
 「
慈無くして詐り親しむは、即ち是れ彼が怨なり」(開目抄下)が世に理解されないこと、昔も今も変わりません。さればこれを云えば、憎み・罵り・打ち・はり・きり・殺し・所を追ひ出だし・或は上へ讒奏して遠流し」(法華初心成仏抄)となること、必定でありました。

 顕正会は、「
仏法やうやく顛倒しければ、世間も又濁乱せり。仏法は体のごとし、世間はかげのごとし。体曲れば影ななめなり」(諸経と法華経と難易の事)との大聖人の仰せを深刻に聞き奉り、未だかつてない正系門家における御遺命違背・捨去大誑惑・大悪事を一貫して諫め続け、誑惑の露見を恐れる宗門よりついに解散処分を受け憎み・罵り・打ち・はり・きり・殺し・所を追ひ出」されたこと、でありました。

 「
体曲れば影ななめなり」。この鏡に照らして、顕正会は迫り来る“二大氷山”を予見し、さらにそれに続くであろう亡国に至る自界叛逆・他国侵逼の「二大災難の将来を、深く憂い・訴えることでありました。
 そしてまた、 「
大悪は大善の来るべき瑞相なり。一閻浮提うちみだすならば、閻浮提内広令流布はよも疑い候はじ」(減劫御書)と。



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