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     甦るか創価学会 --- 広宣流布路線への提言 ---

 第一部 広宣流布への提言
   日蓮の平和思想(四)
      ● 国立戒壇と妙信講

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妙信講の諌暁

 近年、この本門の戒壇堂は国立か、私立かで創価学会、妙信講、大石寺が法廷にまでもちこんで抗争した。
 事の起りは、昭和四十七年、大石寺に建立される正本堂は、日蓮の遺命である三大秘法総在の本門の戒壇堂であると、池田前会長が明言したことに始まる。

 もともと創価学会も公明党も 目的は同じであった。王法たる政治と仏法たる日蓮の南無妙法蓮華経の自然合致、王仏冥合という具体的には本門戒壇堂の建立が唯一つの目的であった。
 その為の学会の折伏があり、公明党への選挙運動があった。いよいよ念願の本門戒壇の建立が、昭和四十七年の正本堂建立をもってなされると発表したのである。しかし、それは日蓮の教条から判ずれば 間違っているのではないかと、かみついたのが日蓮正宗のグループ、浅井氏の率いる妙信講であった。

 この妙信講との抗争は、昭和四十四年五月に逆のぼる。即ち、日蓮七百五十年遠忌記念の日蓮展が毎日新聞社主催で、池袋・東武百貨店で開かれた。(略)
 さて、日蓮展の遺品展示は、大石寺で出品した二祖日興の像が、身延二世日向の書写した曼茶羅本尊のすぐ脇下に安置された。民部日向は、日興の身延離山をする因を作った人で、日向の書写した本尊は当然邪宗扱いである。その本尊と並ぶように日興の像が陳列されているのは、信者として見るにしのびない、すぐ撤去をと日蓮正宗宗務院と創価学会に要求したのが妙信講であり、ここに後、本門戒壇堂が国立か否かまで論争するスタートが始まった。

 日蓮展への出品を撤去と言っても、毎日新聞という日本三大紙の一社によって主催され、展示会の陳列ケースのガラスの中に入ってしまったものを、撤去出来るはずがない。
 妙信講の意見は 当然容れられない。次いで妙信講は、昭和四十七年に完成する正本堂が日蓮遺命の究極である国立戒壇か否かを問う書簡を送った。

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