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顕正新聞 平成十三年十月二十五日号
日蓮大聖人の御大会式 謹んで奉修
“広宣流布・滅後実現”の聖意拝し奉る
浅井先生の講演
先生はまず、御大会式を迎えての御心情を次のごとく述べられた。
最終段階の一年一年を
「 きょうは、この新しい本部会館で、初めて御大会式を勤めさせて頂いた。旧本部会館では過去十年間、十回の御大会式を奉修させて頂いたが、最後となった昨年の御大会式で、私は過去十年を振り返って、このように述べた。
『 平成二年からの十年にどのようなことがあったか。まず本門寺改称の陰謀は潰え去り、同時に御遺命を破壊せんとした悪人たちの醜い仲間割れが起こり、戒壇の大御本尊様は不可思議の還御をあそばし、正本堂は音を立てて崩れた。
そして顕正会は一国諌暁に立ち、ついに日本国の中の顕正会となるに至った。わずか十年で、なんという大きな変化か。これをもって思うに、今後の十年において日本国にどのような現証が現れるか。また広宣流布がどれほど進むかと思えば、胸踊る思いである 』と。
まさしく旧本部会館における十年は、それまで戦ってきた御遺命守護の完結の時代であった。そして、新本部会館に移ってからは、いよいよ広宣流布の最終段階に突入した。顕正会のご奉公も、宗門の中から一国諌暁へと進んだ。よってこれからは、日本の国に現証が現れてくる。
見て御覧なさい。テンポは物凄く早い。本年に入るや二大氷山はあっと言う間に眼前になり、そして今一閻浮提大闘諍の序も始まってきた。まことに先ほど奉読させていただいた、立正安国論の『其の時何んが為んや』の重き仰せを、いま肌身に感じるものである。ここにこれからの最終段階の一年・一年、十月十三日にはいよいよ謹んで大聖人様に報恩の誠を尽くし、この御大会式を中心として、油断無く最後のご奉公を貫きたい」と。
御入滅の尊きお振舞
ついで先生は、大聖人の御入滅に際しての尊きお振舞を切々と偲び奉られたが、先生のしばしば絶句されての万感こもる一言一言は参列者一同の胸を打ち、場内にはすすり泣きの声が漏れた。先生は次のごとく述べられた。
「 まことに私は思う。十月十三日は、全人類が絶対に忘れてはならぬ大事な日。まさに久遠元初の自受用身、末法下種の主・師・親、大慈大悲の御本仏日蓮大聖人は、ここに一切の御化導を終えられて、滅に非ざる滅を現じ給うたのである。その難を忍び慈悲勝れたる、御一代の御振舞いを拝すれば、ただ紅涙頬に伝わるのみである。
御葬送の折、日興上人・日目上人は大聖人の御柩を輿に載せ、肩に担い奉っておられる。このときの御心情を推し量るは恐れ多いことながら、御本仏との御別れの深い深い悲しみの中に、身命を捨てて大事の御遺命を実現せんとのご決意を、いよいよ固め給うたものと拝し奉る。このご精神こそ、富士大石寺伝統の御大会式の大精神である」と。
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