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     闇の帝王、池田大作をあばく

 終章 宮本顕治邸盗聴事件の新事実

  
宮本邸電話盗聴事件は池田会長も共犯

 別室で、原島氏は、池田氏の命令をかきつけたメモをみながら、「
一体、どういうこと?」とたずねた。
 私は、北条氏と相談してすすめている、対共産党情報収集活動の概略を話し、そして、当時進行中の、共産党本部電話盗聴計画の準備状況を話した。

 原島氏は、やや興奮して云った。「
大変なことだ。万一失敗したら、とりかえしがつかないぞ。君は、冒険主義的なところがあるから、よく気をつけろ。それに、広野は落ちつきがないし、暗いかげがあって、信心状態が心配だ。充分監督しながらつかった方がよい。他に、良い人がいるんじゃないの
 あれこれ話し合ったが、その後、原島氏は、電話で、森田康夫学生部長に、池田氏の命令を伝えてくれた。

 この池田氏との箱根会談の数日前に、既に私は、北条氏より、電話盗聴のための準備と調査活動の費用として、三百万円を受けとっていた。
 北条氏は最初、「
私の一存ではいかないから、ちょっと待ってくれ」と云って、それから数日後、「話は了解だ。事故をおこさぬよう、万全の配慮をしてやってくれ」と云って、三百万円を私にわたしている。
 この、池田氏との箱根での会談は、池田氏の女性関係をはじめて知ったという点でも、また、盗聴事件とのかかわりにおいても、まことに重要なものである。

 今、当時のことを裏付ける資料が出て来て、私の記憶は鮮明によみがえってきた。また、最近、実行行為にかかわった一人と連絡をとることに成功した。
 福岡電波高校を出て、大東文化大学にかよっていたM・Aは、当時、学生部第五議会本部(広野輝夫が管轄していた)所属の班長であったが、電波技術にすぐれており、広野輝夫の指示で盗聴器の作成にたずさわった。
 M・Aは、外苑ハイツの一室や自分の下宿等で、電話盗聴器をはじめ、盗聴器をいくつか作って広野に提供した。彼は、そのとき設計図や関係資料も保持していた。

 宮本顕治邸盗聴事憮が世に明らかになって後、M・Aは、数回にわたり、山崎尚見副会長、竹岡誠治(現男子部幹部)、江口済三郎(公明党中野区議会議員、いずれも盗聴の実行犯)から、必死の証拠湮滅工作を受けている。金銭の提供と引きかえに、湮滅の協力を求められたり、竹岡からは、「
山崎を殺そう」と相談をもちかけられたりしている。
 M・Aと彼らとの会話を録音したテープの内容は、創価学会の裏工作のすさまじさをありのままに物語っている。
 宮本邸電話盗聴事件については、
池田氏は、明らかに共犯である。

 そして、M・Aの他に、N、T、F、U等の学生部幹部が多数関係し、また、公明党区議会議員が支援をしていたのである。
 池田氏をのぞいたこうした人達は、ただ一度の犯罪のために入生が大きく狂うということでは、いささか可哀相な気がしたので、私は、今日まで秘匿してきた。主犯格の人達と、創価学会が責任を負えばよいと思っていたからである。
 また、池田氏については、最初から手のうちを見せれば、どれだけ証拠湮滅を行われるかわからないとの危惧が感じられたから、つながりの部分は、法廷で証言する時期まで、ヴエールをかぶせておいたままでいた。


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 原島教学部長が、山崎弁護士から共産党本部盗聴計画を聞いて「
大変なことだ」と応じたのは、「万一失敗したら、とりかえしがつかない」が故、でありました。すでに池田会長が承認しているのであれば、善悪や是非を論じている場合ではありません。されば「よく気をつけろ」と。

 加えて、犯罪行為を実行させるにあたって「
広野は..信心状態が心配だ」とは、世間の尺度からはいささか異常な云いようでありましょう。
 しかし、これこそが「いざ鎌倉の精神」であって、「
池田先生を守る」ためには火の中・水の中・犯罪行為の実行もいとわないし、「馬前に散ることが最高の名誉」だ、というのが当時の中枢幹部から中堅幹部に共有された、創価学会における「宗教的エートス」であったことでありました。

 余談ですが、その特異な「宗教的エートス」の故に、法の番人たる現職の弁護士や国家公務員である現職の検事すら、創価学会員として盗聴犯罪に加担したことでありました。
 そも公務員においては、憲法第十五条第二項に、「
すべての公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定しているように、「特別な規制」が法律によって課せられていることでした。しかしてその服務規律」も「遵守すべき法」もかえりみずして、神崎検事等の創価学会学生部生え抜きの法曹テクノクラートたちは、「池田会長一人の奉仕者」として「信心堅固」、立派に違法行為を実行したことでありました。
 
 昭和五十二年においても、池田会長は「久遠元初自受用身の再誕」と語っていた原島教学部長にとって、「
広野は..信心状態が心配だ」とはつまり、広野氏が「いざ鎌倉の精神」を、「池田先生を守るため犯罪行為もいとわない」、「馬前に散ることが最高の名誉」という、共通の「宗教的エートス」を確乎として共有しているのか、ということを危惧したことでありました。
 そして原島教学部長は、池田会長からの命令を忠実に学生部長に伝え、自らの任務は果たしたのでした。

 さて、山崎元顧問弁護士の記述によれば、この四月下旬・箱根研修所における池田会長との会談の数日前、「
私の一存ではいかない」、「話は了解だ」といった経緯の後、北条副会長から電話盗聴準備費用の三百万円を受けとっていたことでした。
 その上での、池田会長からの「
わかっている。最後の敵は共産党だ」、「情報のことは北条さんから聞いている。徹底してやってくれ」等の言葉は、宮本邸電話盗聴の犯行の承認を池田会長が与えていたことを、よくものがたっていることでありました。 

                          ( 平成十四年三月十二日、櫻川 記 )


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