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創価学会第三十三回総会 池田会長講演
十周年の意義
( 広宣流布の正宗分 )
さきほどの経過報告にもありましたごとく、まさしくこの十年間はあらゆる面で仏法史上でも類例をみない偉大な建設を成し遂げた期間でありました。
現代において、はたして、この十年でこれほどの躍進と発展を遂げた団体、勢力がいずこにあるでありましょうか。皆さんは、誇りをもって、これからも前進していってください。
私は、この事実、この実証こそ、我が学会が、民族の、そして人類の新しい時代の潮流であることを如実に示すものであると、心から叫びたいのであります。
時代はいよいよ広宣流布の正宗分に入ったと申し上げたい。
戸田前会長は、広宣流布の一切の原理の原論を残し、完ペきなレールの上をひたすら一潟千里で進んでまいりました。そして激闘の結果、順縁広布の広大な沃野(よくや)が眼前に開けるまでに、一切の舞台は整ったと言明するものであります。
本日をまた再出発の起点として、これからの十年は、創業の時代、建設の時代を終えて、完成期、総仕上げの時に入ったと銘記していただきたいのであります。もはや教勢拡張に終始する時ではなく、一人一人の社会での成長が、最も望まれる時運となってきたと申し上げたいのであります。
この間、宗門七百年来の宿願であり、創価学会の最大の目標であった正本堂が遂に完成する運びとなりました。あの富士のすそ野の大宝塔の湧現こそ、私は、とりもなおさず、皆さん方一人一人の胸中に絶対の幸福の宝塔が湧現していく象徴であると確信していただきたいのであります。
( 句読・改行等、便の為に当サイトにて添加
)
「時代はいよいよ広宣流布の正宗分に入った」とは、つまりは近くは牧口・戸田会長によるところの「草創期の苦難の偉業」も、所詮は<序分>であると池田会長は言うのでありました。
そしてまた、日蓮大聖人の「法体の広宣流布」とても数ならず。今・自分(池田会長)が成し遂げつつある偉業こそが、「久遠元初以来の壮挙」であり「仏教三千年空前の偉業」であるのだという下心が、そこに見えることでした。
そして、かつてあれほど叫んだ国立戒壇に変わって
<正本堂>こそが「宗門七百年来の宿願」であり、「創価学会の最大の目標」であるのだと、天地ほどにも相違した・百八十度変わった意義が、<誑惑の殿堂>の完成に向けて無理に付与されのでした。
それはまた、戸田前会長の「広宣流布の一切の原理の原論」にして「完ペきなレール」であったはずの精神(国立戒壇)をして、今やお荷物であり自分(池田会長)の都合で捨て去るのだということを意味するものでありました。
もう一つ見逃せないことは、「教勢拡張に終始する時」ではないと言い、「創業の時代、建設の時代を終えて、完成期、総仕上げの時に入ったと銘記」せよ、と言うのでした。これを以て、確かに教勢拡大がピタッと止まったこと、でありました。
(
平成十四年四月四日、櫻川
記 )
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