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     創価学会の宮本議長宅電話盗聴事件判決

第三 証拠
 三 言論出版妨害問題及び学会、公明党と共産党の対応

 
) ( 公明党・創価学会の反撃

  右のような共産党の学会、公明党批判に対して、学会、公明党は、前記の昭和四五年一月一六日の矢野書記長談話以降反論を差し控えており、同年二月一四日に開かれた公明党両院議員総会において、右のような批判に対して反撃すべきであるとの意見が強く出たものの、右総会の討論内容を受けた同党国会対策委員会においては、右反撃についての結論は持ち越されていた。

 ところが、前記渡部講演事件の発生を見たので、昭和四五年二月二七日、公明党の機関紙「公明新聞」において、共産党に対する反撃が開始された。

 特別国会においても、昭和四五年三月四日、公明党所属議員黒柳明研が、参議院予算委員会において、共産党所属の市議会議員が失業対策資金を受けている事実があることを指摘する内容の質問をして共産党に対する反撃の姿勢を明らかにするとともに、東京都議会においても、同日、公明党が共産党幹事長川村千秋に対する懲罰動議を提出した。

 学会も、昭和四五年三月一〇日付の学生部機関紙「大学新報」において、「日共の黒い体質」と題する共産党批判のキャンペーンを開始し、同年四月二一日掲載予定の「欺瞞渦巻く戦後日共史」の掲載がとり止められるまで、継続した。


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妙信講の諌暁が昭和四十五年三月二十五日、「国立戒壇の意義」についての政府照会の回答期限は、四月二十三日でありました。そして、内外から注目されている創価学会の第三十三回本部総会は、五月三日に予定されていました。

 当面の国会証人喚問は、からくも田中幹事長の采配でまぬがれることができ、共産党に対していくつかの反撃を開始してみたことでした。しかし、創価学会内部の会合でいくら
国立戒壇を否定」してみても、過去にあれだけ大々的に云って来た以上、共産党等が “そうですか”と簡単に信用するはずもなく、今後も国会・マスコミの場できびしく追求が続けられる状況は変わりません。政府への回答次第では、いつまた池田会長・国会証人喚問の動きが再燃するかもしれません。

 思いもよらず宗内からの強烈な諌暁があり、細井管長も我にかえって四月三日に妙信講代表を本山に招き、「この本は宗開両祖の仰せのまま、宗門七百年の伝統のまま」と述べて妙信講を支持、よってその三日後・四月六日の御虫払会の席上においては正論を述べたのでした。
 (
ただしこの説法は創価学会・法華講連合会の機関紙・誌には改竄されて掲載、五月になって別刷りの説法全文が宗務院から全国の住職だけに送附され、「これは教師にのみ送附するものでありますから、他に示すことは御遠慮下さい」と、正論に対して注意書つきの添え文が付くという、創価学会・池田会長への遠慮が見られるのでした

 政府からの回答期限は、刻々とせまります。追いつめられた池田会長は、“
自己保身”の為に取るべき選択枝として、もはや宗門をして外部に向けた「国立戒壇否定」の公式宣言を出させ、自らは政府に国立戒壇否定の回答を提出するという、強行突破しかなかったのでありましょう。
 箱根逃避行から戻った池田会長は、昭和四十五年四月十四日 宗務院の早瀬日慈総監(当時)と阿部信雄教学部長(同)を創価学会本部に呼び、「宗門が公式に国立戒壇の永久放棄宣言をすること」を強要しました。

 四月十六日、細井管長は東京・常泉寺に下向し、共産党の「質問主意書」を手にして「国立戒壇をいうと、日蓮正宗は潰されるんです」と池田会長の意を伝えたのでしたが、道理の前に却って“
学会に誑惑を改めさせる”と、妙信講に約束。
 しかし、そのような「
裏切り」を許す池田会長ではありません。ただちに細井管長に、強烈な圧力をかけたのでした。こうして世間におけると同様、創価学会の反撃が同じ時期に宗内においてもなされていたことでした。

 翌四月十七日朝、細井管長は直接浅井講頭宅に電話をかけ

 「
一、日蓮正宗を国教にすることはしない。
  二、国立戒壇とはいわない、民衆立である。
  三、正本堂を以て最終の事の戒壇とする。
  四、今日はすでに広宣流布である。だから事の戒壇も立つのである。


 なる四ヶ条に従うよう、指示したのでした。
そしてその四日後、総本山大客殿において宗門の全住職約一千名と、学会・法華講・妙信講の代表が召集され、「臨時時局懇談会」が開催されたのでした。

                          ( 平成十四年二月十二日、櫻川 記 )


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